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まえがき
二十一世紀に入っての急激な少子高齢化社会の加速化。経済活動、社会活動の国際的変化。さらには地球規模での自然環境の変化。様々な要因から先の読めない将来に不安を抱える中年男性が、ふとしたことから夜の街でアルバイトをしている女子大生・有希と出逢う。
その彼が彼女との出逢いにより、未来の自分の姿、そして理想的な生き方を見つけ、あるひとつの選択をしていくという物語が展開される。
主人公の慎一は、ちょうど働き盛りに入ろうとする三十代の前半に、生来の完璧主義からくる仕事への熱心さのあまり躁うつ病に陥る。いろいろな心の葛藤の中で、離婚や挫折などを繰り返しながらも、温かい周囲の人々や環境に包まれ、やがて立ち直り、社会復帰を果たす。良い意味でのいい加減さと遊び感覚も必要だと実感した彼は、揺れ動く心の振り子の中で、夜の街に生きる女性、人妻といった様々な女性たちと接触していく。そしていつしか心のバランスを取りながら遊び感覚を身につけ、継続して仕事ができるまでに回復するのであった。
出逢いの最初は親子的で、あくまでも精神的であったはずの付き合い。そして山陰への夕陽の回廊を見る有希との旅あたりから徐々に恋愛へと進展し、そして日々を経てゆく。彼女のイギリス留学の話から、慎一はイギリスに興味を抱き、二人でゲルマン民族のルーツを遡るかのようにカナダ・アメリカへの旅に出る。
主人公である四十代の後半の慎一は闘病以来、自身が精神障害者であるというわだかまりを心の中に持ち続ける。その彼が団塊ジュニア世代の女子大生・有希と出逢い、価値観を交えていく中で、やがて彼女のやさしい手綱さばきにより自分自身の目標を明確化していく。誰もが抱く先行きに対する不安、そしてその不安は少しずつでも解消していくということ。また、昨日の偶然の出逢いが実は必然であったかもしれないと言う疑問の投げかけ。物語をとおしてそんな事を伝えたいと思い筆を走らせた。
神林 満晴
仮面紳士の憂鬱 目次
目次
まえがき
第一部 追億
突然の“涙”
山ごもり
ふたたび山ごもり
離婚退職
精神科へ入院
復帰への開き直り
精神科病院入院当時の回想
第二部 再生
出会い系サイトの戯れ
有希との出会い
アコンティッシュ
存在感
夕日の回廊へ
海の調べに乗せて
島根スク・快走
秋のたそがれ
ジェット・ストリーム
ニューヨーク
霧の街・ロンドンへ
ノルマン・フレンチの漂いの中に
ピース・ウエディング
あとがき
この物語はすべてフィクションであり、登場人物は架空のものです。また、地名などは実在の場所も多くありますが、物語の構成上、背景以上の意味を持つものではなく、架空のものも多く含みます。
※この小説(ノベル)"「仮面紳士の憂鬱」"の著作権は第1回みんなのライトノベルコンテスト作品さんに属します。
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