自作の歌詞・詩(ポエム)・小説(ノベル)等のクリエイティブ系コミュニティサイト

ようこそ ゲスト さん

投稿した小説(ノベル)にコメントがもらえるコミュティ

小説(ノベル)

[広告]

私はあの空を翔ける鳥になりたかった (完結作品)

作: はっか@ダメなスッポン

私はあの空を翔ける鳥になりたかった

でも 鳥の絵本をくれたおじいちゃんはこう言った

「鳥は綺麗なようで醜い」と
「わたし達ヒトと同じだ」と

小さい私にはおじいちゃんの言ってる意味がよく理解できなかった


また お兄ちゃんはこう問うた

「なんで鳥になりたいの?」


小さいながら私は答えた

「昔、ご本でよんだの・・・鳥はどこまでも自由だって、
どこまでも飛んでいけるって」

「岬は自由になりたいの?」

「うん!」

小さい私は元気よく頷いた

お兄ちゃんは悲しそうに顔を歪ませて小さい私の頭を撫でた



そして お母さんは泣きながら言った

「岬、自由って・・言うのはね”孤独”って意・・味なの・・・よ」

「孤独?」

「そうよ・・岬は孤独にな・・りたい・・・の?」

私は小さいながらに答えた

「わかんない・・。だってミサ、”孤独”って何か知らないもん」

「そっか、そうよね・・・」

「お母さん?」

「岬、少しの間・・・”孤独”に・・・なってちょうだい・・」

「え?」

「滉平、こっちにきなさい。岬にお別れを言って」

小さい私は母が何をいってるのかわからなかった

「お兄ちゃ―」

「岬・・ごめんな。もっといっぱいお兄ちゃんらしいことしてやりたかった。もっといっぱい甘やかしてやりたかった」

小さい私は泣いている兄に抱きしめれらる理由もわからなかった

「岬、あなたは自由になっても強く生きるのよ」

小さい私はなぜ母が私を押しいれに閉じこめたのか理解できなかった


襖が完全に閉まったところで私は思いだす

「あ、そうだ。父さんにも言―――」



「開けろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

え?

「いんのはわかってんだよ!!!!とっとと開けねぇとこのドアブチ壊すぞ!」

小さい私は鼓膜に響いた破壊音の意味が理解できなかった

「あなた!!やめてください!!」

「うるせぇ!!」

「きゃあっ」

「母さん!!」

「俺がこうなったのも全部全部全部全部全部全部全部全部全部お前らのせいだぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ」

小さい私はブシュリという鈍い音がなんなのか理解できなかった

「あ―――」

「滉平!!」

「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」

「あっあなた!!なんてことを!!」

「うるさい!!お前らがいけないんだろう!!死んで償えぇぇえぇぇぇぇぇ!!!!!」

「あなた――――いっしょに逝きましょう」



          




             『ズブリ』








部屋が静寂になったころ小さい私は襖を開けた

視界に飛び込んできたのは紅い水

小さい私はその意味が―――



ほんと全部わかってた

みんな私をおいて逝ってしまったのだ

小さい私は無言で父に見せるはずだった鳥の絵本を破った







それから十年後―――――

私は中学生になった

当時かなり大きいニュースになったから必然的に誰も近寄ってこない

いま”孤独”の真っ最中

でもね

お母さん お兄ちゃん

「ありがとう」

私を生かしてくれてありがとう

「ミサちゃん、そろそろ出ないと遅刻しちゃうわよ」

一階からおばあちゃんの声が聞こえた

「はーい」

おじいちゃんは一昨年他界している

私は三人の位牌に手を合わせて

「もう鳥になろうとなんて思わないよ。私は地べたを這いずって生き るから」


だから見守ってて


私が求めたあの広くて蒼い世界で









※この小説(ノベル)"私はあの空を翔ける鳥になりたかった"の著作権ははっか@ダメなスッポンさんに属します。

この小説(ノベル)の評価
評価項目評価数
深い 1
切ない 1
合計 2
[広告]

この小説(ノベル)のURLとリンクタグ

この小説(ノベル)のURL:
この小説(ノベル)のリンクタグ:

この小説(ノベル)へのコメント (4件)

沙藍

'11年7月8日 18:40

この小説(ノベル)を評価しました:切ない

はじめまして、沙藍と申します。

すぐ読めて、でも深い意味の詰まった作品だなぁと思いました。
私も時々、孤独ってなんだろうとかそんなこと考えます。

私は地べたを這いずって生きるから

このフレーズ、とても響きました。
ありがとうございました。

はっか@ダメなスッポン

'11年7月8日 20:01

沙藍様、コメントありがとうございます^^

孤独について私もふと考えることがあります。
今回はこのような形で書きましたが、実際にところ私もよくわかりません。

なにはともあれ、ありがとうございましたw

ゆんぴ

'11年7月16日 11:41

この小説(ノベル)を評価しました:深い

こんにちは、はっかさん。
ゆんぴと申します。

投稿されて、わりと早い時期に読ませていただいたのですが、そのときから「いい作品だなー」と思っていました。
一見、救いがなさそうな話ですが、主人公は誰かの支えをちゃんと感じて、自分の足でしっかり立とうとしています。
蒼い空を見上げる彼女の姿に、とても深いものを感じました。

                               ゆんぴ

はっか@ダメなスッポン

'11年7月22日 21:50

ゆんぴ様、コメントありがとうございます^^
「いい作品」だなんてもったいないお言葉です
これからも精進していきたいと思います^^

コメントを書く

登録済みのユーザーは ログイン してください。
登録済みでない方は 新規登録 してください。

新規メンバー登録(無料)
第3回みんなのライトノベルコンテスト「宮島★文庫」
広島で開催!コスプレをはじめとするジャパンカルチャーイベント「コスカレード」
  • 公式サークル みんなの歌詞
  • 公式サークル みんなの詩(ポエム)
  • 公式サークル みんなの小説(ノベル)
  • 公式サークル みんなのイラスト
  • 公式サークル みんなの写真(フォト)

サポートサイト

J@P