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作:
涙依

読みきりです
連続にすると終わりが見えないので。
あるところに それはそれは可愛らしい双子の姉妹が居ました。
双子は凄く仲良しで 近所でも評判でした。
でも、''双子''の2人はいつも 2人で1つ。
おもちゃも、ぬいぐるみも、ゲームも、お年玉も、あらゆるものが2人に1つしか与えられませんでした。
そんな時、いつも譲るのは妹でした。
1つだけのおもちゃ、1つだけのぬいぐるみ、1つだけのゲーム、奇数円のお年玉―
「本当にいいの?たまには譲ってあげるのに...」
「ううん、いいよ。お姉ちゃんにあげるから」
大きくなって、留学できるのは1人だけ、と言われても、妹は姉に留学を譲りました。
両親が死んで、財産だけが残ったときも、そのほとんどを姉に渡しました。
「本当に、いいの?もし何か望みがあったら出来る限り叶えてあげる」
留学して、沢山のことを学び、名声を受けて、莫大な財産を貰った姉は言いました。
「うん、ありがとう。その時はよろしくね」
そんな幸せそうな姉を見て、妹は満足でした。
双子の2人はいつでも一緒。妹は姉が幸せなら自分も幸せでした。
そんな2人に、好きな人が出来ました。
仲良しな2人は、好きな人だって同じでした。
それでも妹は、姉にそれを譲りました。
「ごめんね、ごめんね、ありがとう―」
姉は泣き笑いを浮かべて言いました。
「あやまらないで、幸せになってね、お姉ちゃん―」
そのうち、姉とその人の間には子供が出来ました。
姉はその人と子供一緒に、幸せそうに笑っていました。
妹はそんな姉を見て満足でした。幸せでした。
満足で、幸せな、はずでした。
「お姉ちゃん」
ある日妹は言いました。
「なぁに?」
姉はずっと変わらない、幸せそうな顔で言いました。
「お願いがあるの」
「え、何?」
初めての妹からのお願いに、姉は少しだけ驚きます。
「あたしを、殺してあげて」
妹は、姉とその人が幸せそうにしているのに、
自分がその人をまだ好きで、その幸せを邪魔するのが
凄く悲しいことに思えたのです。
「どうして?何言ってるの?」
幸せな姉には、妹の悲しみは分かりませんでした。
「お姉ちゃんが殺してくれたら きっとあたしも幸せなの」
妹は気付いたのです。
幸せなのは自分じゃなくて 姉。
もう1人の自分だということに―
「お姉ちゃん前言ってたよね、望みがあるなら叶えるよって」
妹は、後ろに隠していたナイフを取り出しました。
「お姉ちゃん、だから、あたしを」
そのナイフを姉に向けます。
「もう1人のあたしを、殺してあげて」
妹は姉を刺しました。血が四方に飛び散ります。
血にまみれた妹は言いました。
「ばいばい、あたし」
妹は、双子は2人で1つという思いに捕らわれすぎて
感覚という感覚が狂ってしまっていました。
妹は、それから、姉の持っていた幸せを全て自分のものに変えました。
そっくりだった双子は、誰も姉と妹が入れ替わったことに気付きませんでした。
妹が行方不明になった。ただそれだけでした。
ある日姉になった妹は 鏡に向かって言いました。
「ねぇお姉ちゃん やっと」
「やっと 2人とも幸せになれたね」
鏡に映った妹は―笑っていました。
狂った感じを書いてみました。
狂った物語って書いているようで書いていなかったので
一話完結で書いてみました
読んでくださった方、ありがとうございました!
※この小説(ノベル)"1人ノ双子"の著作権は涙依さんに属します。
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はじめまして、こんにちは。
如月と申します。
初期から少しずつ破滅へと向かっていく描写を淡々と描いていくところに展開の良さと渇いた狂気への静の恐怖感があったかと思います。童話のような語り口の反面もう少し生々しさと言うか、感情的に読み手に訴えかける点があればもっと印象に残る作品になったかとも思います。
もっとも、淡々とした点が秀逸な分難しくもありますが……。
やや変化には欠けていましたが、淡々とした描写が恐怖感を誘う良い作品であったかと思います。
長文、駄文失礼致しました。
如月
如月 玲慈s>
初めまして
細かいアドバイスと評価、ありがとうございます。
正直、なんとなく気分で書いた作品が読まれるとは思っていなかったので嬉しいです。
次こんな風な作品を描くときは 淡々とした描写に感情的な部分も取り入れて試みることにしたいです
ありがとうございました!
※ここでは2012年5月21日のデイリー表示回数ランキングを表示しています。