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イシューズ。 (完結作品)

作:Me,■i■o / カテゴリ:ノンフィクション / 投稿日:'10年4月18日 23:56
ページ数:15ページ / 表示回数:2528回 / 総合評価:1 / コメント:3件

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モザイク(4/20加筆修正あり)



 私は高校に入りバンド活動に夢中になっていた。私のピックはいつもすぐにぼろぼろになった。
それは練習の成果などではなく、ただ単にピッキングが必要以上に強いからだったが、師匠は物言わぬ教則本一人であったので特になにも疑問を感じなかった。

 私は知人の紹介によりギターとしてバンドに加入した。そしてそこでリーダーの役割を担っていた$に恋愛感情を抱いた。
理由は外見倒錯や内面恋慕などではなかった。
好意を抱いている、という旨の電子郵便を受け取ったからだった。


 私は$を自宅にバンドの練習と称して連れ込んだ。このころにはなぜか#も家に帰ってきており以前のように電話でセックスをすることや深夜外出が困難になっていたため、私は#の存在を煩わしく感じていた。
 #はよく意味もなく庭の草木を刈っていた。私が言語を扱うようになる以前からはえていた、優しげな大きな数本の庭木も#の刈りによりいなくなった。

 私は#が仕事もせずにほぼ毎日庭仕事をしていることを知っていた。#が家の芝を綺麗に刈りそろえていたころ、私は形だけの処女を捨てた。 


 二回目に$を自宅に連れ込んだところ、音も立てずに自室の戸をあけた#によって私と$の性交は発覚した。騎乗位だった。
 それからラブホテル代を払う金が惜しかった私と$は様々な場所でセックスをした。
$の自宅はもちろん、障害者専用トイレ、会社の裏の茂みや夜の公園、一番多かったのはカラオケBOXだった。
それよりも多かったのは喧嘩の数だった。
 


 性交の発覚により、私は咋助が大事に守り続けてくれていた精神の旗を自分で倒してしまっていたのだ。

 $はよく機嫌を悪くした。たとえば私が腹の調子を崩して動けない時、避妊具なしのセックスを拒否した時、$の期待する言動ができなかった時、$はところ構わず怒鳴った。
 その怒鳴り声は私の精神と肉体を乖離させるのに十分だった。精神を乖離させた私の事務的な言動はさらに$をいらだたせた。
 その態度により$のいらだちが加速していることはわかっていたが、私の精神は高層アパートの窓から下界を見下ろすがごとく$に接していた。
そして、最上階まで行くことのできるエレベーターはあっても最下階まで戻るエレベーターは機能していなかった。

 $が怒鳴るとまず私は貝になった。そうすることで保身しようとしたのだが、$はそれでも貝の口を暴力を持ってしてこじあけた。

 それから私は自らの不遇に溺れ、$の態度が私をいらつかせる度、左腕にカッターで創傷した。
私は自身の傷だらけの腕に精神的恍惚を感じていた。その恍惚的情景を収めた電子写真は携帯電話を埋め尽くした。

 私が恍惚的場景を$に送信すると、$は私の精神をはじめて心配した。私は以前にも増して左腕に創傷した。創傷が精神の安定をもたらすだけではなく$の機嫌を良好にすることを知ったためだ。

 私は自身の身をセックス、喧嘩、乖離、創傷、セックスという流れに委ねた。この循環に私はなんの疑問も感じなかった。





 私は自分を好いてくれていると思われる$がすきだった。しかし私の好意の対象は途中からセックスに変わったようだった。
 自分が満足することで必死な若年のセックスでは、私が満足したことは一度もなかった。
 それでも、いやだからこそ$の人並より大きい性器に尋常ではない愛着を持っていた。私は私の性器がだらしなく緩み水濁音を響かせることについて、なんの罪悪感も持たなかった。



 私は私の性欲を満足させうる唯一の可能性を、自ら切り刻み血みどろになった左手と私の愛液と$の精液によってぬかるんだ右手で、よだれを垂らして握りしめていた。





※この小説(ノベル)"イシューズ。"の著作権はMe,■i■oさんに属します。

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この小説(ノベル)へのコメント (3件)

'10年4月22日 17:52

この小説(ノベル)を評価しました:好感触

評価します。

なんか上から目線でスンマセンw

'10年4月27日 19:40

 正直、作者様にとっては上ので十分なのではないかと、今でも思ってます。

 が、やっぱりあまりにえらそう(笑)なので、遅くなった上に蛇足ではありますが、ちゃんとした感想も書いておきます。

 こういった話は、得てしてひどく感傷的だったり、偽悪的だったり、虚勢や根拠のない自信に満ち溢れていたりしがちなものですが、この作品にはそういった類の感情の押し付けが一切感じられませんでした。

 熱を帯びたまま冷めた視線で、ただ淡々と回想が語られるのみです。

 だからこそ読者視点と作者視点が効果的に重なり、臭いすら感じさせるほどの追体験を得ることができます。

 それなのに作品世界に捕らえようとする力はなく、最後にはもう話は終わったとでも言わんばかりに一方的に追い出されてしまいます。

 そこで自分の世界に戻ってきてはっと画面を見返した時、感じることは人それぞれ。

 自分の今の境遇、過去と照らし合わせて、同じだと思った人は自分は一人じゃないと勇気付けられることでしょう。

 幸せな話だと思った人は自分の半生を嘆くかもしれないし、不幸だと思った人は今日と明日を生きる活力を得るかもしれない。

 そんな読み手の心を写す鏡――今必要としている全てがあり、実質何もない話なのだと思います。

 そして私の場合、はじめ読み終えた時、この話をとても綺麗だと感じました。

 人間がなのか、その生き方がなのか、完成したお話としてなのかわかりませんが、前述の理屈からすると。無意識的にでも今の自分がどこか汚れてしまったと感じているのかもしれません。

 もしこれを狙って書いたのなら相当すごい力量だと思いますが、どうなのでしょう。

 本当にそうだったら立ち直れなくなりそうなので偶然だと思い込んでおきますが(笑。

 この辺が汚れてるといえるのかもしれませんけど(笑。

 あと、誰にでもおすすめできますが、やっぱり悩み多き若人にこそ読んでみてほしいとは思いました。

 しかし、惜しむらくは年齢制限があること(笑。

 非常に良いものを読ませていただきました。

 ありがとうございました。

Me,■i■o

'10年4月28日 00:48

 このコメントを東京から帰る新幹線で読んでいて、思わず泣いてしまいました笑
とても温かな批評をありがとうございます。

 年齢制限は、まあネットの18禁なんてあってないようなもんですしね!笑
 何を狙って書いたかは秘密です笑

 いやはや、評価だけではなくこれほどに長文の批評をいただけたことたいへんうれしく思います。正直もっと批判的な批評がくることを予想していたので、想定外の喜びでした。

 わざわざ批評書いてくださり、本当にありがとうございました。

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