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関羽が生き返って数日もしないうちに今度は張遼が病に倒れた。体に発疹ができて歩きづらくなって気だるく、体を動かすとひざに痛みを訴えるという。王琴は必死に看病したが病はいまだに癒える気配を見せない。医者を呼んでも効果がなく、名医も帰ってしまった。
「文遠…しっかりなされよ。私のいた蜀は諸葛亮のみで、後は孫権の息子どもを殺せば終わるというのに。お前の国の天下は目前にあるのだぞ?」
張遼の手を握って関羽が泣きながら言った。張遼は声を抑えがちに答える。
「雲長…申し訳ないな。これを…鬼のかく乱とでも言ってくれ、うっ、…ゴホゴホッ!」
咳をする度にのどが痛みを訴えてくる。咳をした手を外した張遼が急に泣き出した。
「落ち着いて張遼、どうしたの?」
彼は顔を片手で隠しながら当の手を差し出してきた。
「これは危険…。喀血…。」
「張遼…今助けを呼ぶ。誰かーっ!誰かいませんか!!」
楽進は涙をこらえながら外に出て助けを求めた。
「なに?張遼様が倒れた?皆のもの、彼を助けてやれ。恩を返す時がきた。」
楽進の話を聞いた村長が農民の名簿を村の役人からを借り出してきた。それには張遼が金をくれたという記述がある人がかなりいた。
「張遼様…どうなされた…?」
「張遼様ぁっ…どうしたのです?」
「おーい、張しょーぐん!大丈夫ですか?」
「お兄ちゃん…。僕に何か出来ることはないの?」
たくさんの貧しい民が心配そうな顔で張遼のもとに駆け付けてきた。
「皆…ありがとう…ふっ…うぐっ!腹が…」
「これは大変だ、誰か食べ物を調べるんだ!!」
「そうではない、張遼様は下血なされている。腸に穴が開いたらしいな…。誰か鍼の心得がある者がいないのか?」
「華陀!」
「おいお前、その名をどこで?」
「確かに華陀を呼べば治るかもしれんな。」
華陀は数時間もしないうちにやってきた。
「御病気の方は誰かな?」
「張遼様が…うっ…」
民は一斉に張遼の名を言うと、泣きださずにはいれなかった。
「張遼様は自分のことを考えず我々を第一に考えられてこの大金を分け与えてくださった。張遼様に…私たちだけでこの恩を返せないと思うと泣けてくるのです。」
「うむ、わかった。発疹、喀血、下血…これはやってみるしかないな。悪いが女の方は席をはずしてくれないか?」
「どうしました?私もだめですか?」
「怖いといわれてはおしまいだ。妻であるあなたも同席はできない。子供も連れて出てくれ。終わったら戻れと楽進に言わせるから。まずは水を汲みに行ってくれ。」
聞くところこれから大手術が行われるらしい。時々張遼の悲鳴が聞こえるかもしれないが耐えていてほしい。
※この小説(ノベル)"遼来来!!"の著作権は日本の張遼さんに属します。
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