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「文遠がそんなに悩んでる顔を見ると、私は泣きたくなるよ。いつものほほ笑みはどこに行ったの?いつもの愛情豊かな笑い声はもう聞けないの?若い時みたいに仲睦まじく男女の交わりもしなくなったわ。私はさみしいの。貴方の感動した声、あなたのぬくもり…すべてが私の宝物だというのに。」
張遼の深く重い話を聞いて王琴も自分の年の瀬を感じてしまった。二人とも時間の過ぎていく速さにうなされている。
二人が重い話をしているときに、合肥に一通の密書が届いたという。
「何かしら?文遠、開けてみて…。」
――親愛なる張将軍と王夫人に伝える。貴殿の友人である関羽が敵に捕らえられた。早急に戦場に向かって彼を救え。戦場は、南東三里の城だ。王夫人は友に向かって敵の目を引き付けること。以上。 曹子孝――
曹仁からの密書を信じられずにいた張遼は空白の中鎧を身にまとった。
「いくぞ王琴!」
二人は馬に拍車をかけて戦場に向かった。
――いきていてくだされ、関羽どの!!
張遼の心臓が高鳴った…。その期待に反して関羽は彼らが駆け付けるより早く討ち取られていた。
密書を手にした張遼はひざから崩れた。地面に伏せこんで当分動けなくなった。泣くとか叫ぶとかいう感情の爆発はなかったが、王琴の足をつかんだまま何も言えなかった。
――私の唯一の友人が死んだ…。孫権をとらえたはずなのになぜ…。罠がある…きっと何か罠があるんだ。
後続の連中なんてたくさんいた。あの殺したはずの息子どもはまだ生きている。大きくなって張遼の敵を討とうとしているのだ。友人の関羽を殺して張遼を誘う魂胆は見え見えだった。
「張遼、今言っておくけど、今この先に行けば敵の思うつぼ。曹操の息子が孫権軍と同盟を結んだ時に関羽の首と死骸を奪い返し、彼を生き返すのです。」
「ん?そんな無茶…できるのか?死人を生き返すことなど…。」
張遼は驚いて王琴の着物の裾をつかんだ。
「私にはできる。死人も生き返せるし、年老いたものを若くすることもできる。」
「じゃあ私を若くすることも…」
「できます。」
張遼は彼女の強い態度に圧巻した。
「ほ、本当だな?」
張遼が見上げた空には流れ星が一筋…きっと願いがかなうという表示なのだろう。
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