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遼来来!! (完結作品)

作:日本の張遼 / カテゴリ:歴史/時代 / 投稿日:'09年11月29日 18:43
ページ数:62ページ / 表示回数:41460回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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張遼の苦しみ

三国時代の仇敵・司馬懿は確かに死んだ。だが張遼には何かが引っ掛かった…。未来からやってきた山崎絵美すなわち妻・王琴のことだ。
彼女は未来ではもう大学を卒業してもいい年になってしまった。いまだ彼女の職が見つかっていないことが気がかりだ…。しかも未来では自分の存在はないに等しいのだ。
「王琴、いい職があるのだが、どうだ」
「将軍、急になんですか!」
彼女の焦る様を見た彼は何も言えずにいた。心はまだまだこどもなのだ。
「未来には…校正とかいういい職があるらしいな。曹操殿はときどき詩を書くらしい。けれどもよく事実と違った内容を書くのだが…。」
「将軍、いや、文遠。詩と言うのは内容と事実がかけ離れているから楽しいの。張将軍は文にたけておりませんのね…。」
「何を言う!私だって文字は読めますぞ!」
「文遠ったらぁ」
張遼が彼女の額を指先でつついた。確かに詩は書けないが文字は読める。当時、天才というのは書簡さえ読めればいいと思われているらしい。

翌日張遼が机の前で固まっているのを見た。
「ぶーんえん!」
張遼が振り返ると王琴が後ろにたっていた。
「ねえ何してるの?」
「詩…というものを考えてみたが…かけない。」
「あらら、墨が堅くなってるわ…」
「長い間そのままだったから…そういえば誰にも書簡を書いていないなあ…。」
張遼はため息まじりに王琴の手を握った。
「冷たい…?」
「どうして手が冷たいんだろう…。」
と、いいながらその白い手にはぁーっと息を吹きかけた。張遼は彼女の白い手を自分の懐に入れた。
「どうだ、ここなら温かいだろう?」
彼の速い鼓動を感じながら彼女はうなずいた。
「文遠の悩んでいることはいつも私のこと。うれしいよ。だって私は文遠が大好きなんだもの。私は酒こそ飲めないけど、貴方の伴侶なのは変わらないよ。」

張遼の心臓は、さらに速く波打った。

※この小説(ノベル)"遼来来!!"の著作権は日本の張遼さんに属します。

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