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張遼が振り返ってみて驚いた。声の主は主君の曹操だった。
「殿も気になっておりましたか。」
「ああ。赤壁で我らが負けないように気遣ってくれた王琴のことが気になったのだ。まあ酒でも飲みながら話すか。」
「ふっ、ふはははは!!哀れだな諸君。」
曹操をさえぎる甲高い声。司馬懿だった。
「なんだ司馬懿。」
曹操がびっくりして杯を落とした。
「殿も張遼も楽進もひっかかりましたな。彼女の策謀で歴史が動いたわけではないのです。私にはわかっている。彼女は自分が尊敬した人物にはとことんやさしいのだ。倭に行くとか何とか言ってたな楽進。倭とはどんなところなのだ一体。」
楽進はドンと机をたたいて司馬懿を罵る。
「司馬懿殿こそ馬鹿ですな!わからぬから行ってみたいのだ。だが彼女は曹操殿、張遼殿、この楽進のほかに名前は挙げておられなかった…。」
「ほう…私はいけぬと。それでも良い。皆が行きたいなら行けばいい…私は止めない。」
彼女たちに何らかの策があるのだろうと司馬懿は思った。彼女は司馬一族が曹操の国を乗っ取ったことも知っている。そうなれば司馬懿は悪役となって歴史でいやな目で見られてしまう。
もとから曹操の参謀である彼は、いずれ自分は彼女にはじきだされるとわかっていた。だから今のうちにどうにかしてでも彼女を取り除きたかった。
「司馬懿殿のたくらみなど私はわかっています。私たちがわが故郷に帰った時に歴史を覆そうとしていることぐらい誰だってわかっています。噂をすれば影が差します。先ほど心で私を取り除こうと思ったでしょう?そうもいきません。私は張遼殿の子を産んだのでともに暮らすのです。私を殺すと張遼殿があなたを罰しますよ。父と母を失った子は末恐ろしいですよ。」
「げぇっ!」
司馬懿は皆の勢いに気を失いそうになった。
※この小説(ノベル)"遼来来!!"の著作権は日本の張遼さんに属します。
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