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楽進の目を見つめながら微笑む王遼。きっと小柄ながらも張遼に似た雰囲気があるからだろう。
「王遼…これから守備役としてこの楽進をよろしくな!!武のことなら何でも俺に聞いてくれ!」
「うっ…ぶんけん…苦しい!」
ついうれしくて楽進が王遼を抱きしめた時、楽進が恥ずかしそうな顔をして立ち尽くした。
――男のくせに胸元が…ふくよかなのか?まさか俺は張遼の言ってたことを忘れたのか?それとも…
「ど…どうして言わないんだ。お…俺…、申し訳ないことをしたかな…。実は…張遼からそのことを言い聞かせてもらってなくてな。俺も…本当に知らなかった…。あの時に見たお前にまたここで会えるなんて。」
「楽進!」
「見た当初からすごく美しい人だと思ってたよ俺は。張遼とできてるんだってな。今、息子もいるんだってな。それでも良いと思ってた。俺もお前にふさわしくなるように頑張ってたのに。」
「がくしん!急にどうしたの!」
「あんたのこと、曹操様に命乞いしていた時から見ていたんだ。まさかとは思ってた。俺はその時から…その時から…くっ…うあぁぁぁ!!」
彼の顎髭がぬれた。目を覆っている手から涙が漏れ出ていた。楽進の少し浅黒い肌に白い手が重なった。
「俺は…あの時からお前が好きだったんだ!お前は男の服に身を包んで俺の目を欺いたのか?いやそうじゃない。張遼の為にここに来たのか?」
「楽進さま、わかっては仕方ないわ。戦にはもういけないのね?!女だってわかったら戦いにも同行できないでしょう?だから楽進もう泣かないで!!」
「だって…だってそれは張遼が考えたことだろう…張遼がここにいなければ俺とおまえは安泰。二人で暮らせていたはずなのに…。わかったよ。張遼のことさえ分かれば戦には連れて行く。俺と張遼がお前を守る!張遼なら許して…ぐはぁ!」
王遼が楽進を殴る。王遼こと王琴は怒りながら泣いて叫んだ。
「張遼が何よ!私は知らない間に此処に飛んできてしまったの。気を失って気付けば傍の家で産声が聞こえた。それが張遼だったのよ。私は本当に未来から来たのよ!曹操軍をすべての戦に勝たせるためにここに来たの!張遼様のことを学ぶために来たの!…いや、きかなかったことにして。張遼と楽進だけにはわかっていてもいい。楽進ならきっと口が堅いから…うっ!!ん…」
楽進がわずかに体を傾けた。王遼は顔で彼のその衝撃を受け止めた。
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