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張遼は祈る思いで王琴の手を握った。妻の苦しむ顔を見ると女の苦しみが自分にもひしひしと伝わる。
――そうか…自分もこうして産んでもらったのか!母上も苦しい思いをされたからこうして今、この張文遠はいきておれるのか!!
「頑張ってくだされ!!頑張ってくだされ!!」
張遼は王琴の手を握って、天に祈りながらわが子の生誕を待っていた。
「頑張ってくだされ、王琴!」
いっときたって子供が出てきた。産婆はあわてて手を差し伸べた!
「よく頑張った!いい男だ!」
その言葉も聞こえないくらいに鼓動が高鳴る。喜びもあるし心配もある。自分の肩を叩いてくる産婆。
「…旦那!めでたいな旦那!男だって言ってんだろ!」
そう言われてハッとした張遼はうまれたばかりの子をひしと抱きしめた。
「王琴!よくやってくれた!!一人の男を…ここに宿していたのか!ありがたい!」
だが王琴はすべての力を使い尽くしてぐったりとなっている。
「おい、王琴!気を確かにしてくれ!」
産婆は首を横に振って、今彼女を起こすなと暗示した。張遼は、子供を彼女の横に置いて、彼女が起きるのを待った。
しばらくして子供が泣くのが聞こえると、張遼が心配そうな顔をして王琴に会いに行く。
「王琴、おきたk…」
張遼は眼を疑った。彼女はいまだにその目を覚ましていない。体温は平常なのに意識がない。
「こ…これはどういうことなのだ!こんなめでたい夜にこんなこと…」
真っ青な顔をして医者を呼びに行った。
「来てくれ、妻の意識がないのだ!子供ができたばかりなのに…」
張遼は気を失いそうになったがなんとか我慢した。
医者は意識喪失は疲れからきていると思って、せんじ薬のもとを数個置いていった。だがその医者を信じられずにいた張遼。
薬のもとを手に取って見上げた空には数匹の雁が飛んでいた。
※この小説(ノベル)"遼来来!!"の著作権は日本の張遼さんに属します。
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