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おにぎり屋 (完結作品)

作:みー* / カテゴリ:ショートショート / 投稿日:'17年7月20日 15:33
ページ数:12ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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お茶漬け


次の日、早速飯田類は娘のはるかを連れておにぎり屋に来た。
二人で対面しながらでは心細かったのか、テーブル席ではなくカウンター席に並んだ。

「どうぞ。だるさんのお茶漬けです」
2人の前にお茶漬けが並べられた。
「いただきます」
そう言ってはるかは食べ始めた。
飯田は黙ったままだ。

「…高校は辞めちゃだめだからな」
「食べ始めたばかりなのにまたその話?わかってるよ。でも辞めたいの」
「まだ未成年なんだから父親の言うことは聞くべきだよ」
「夜遅くまで飲み歩いてるくせに」
「それは…」
飯田が言い返そうとしたとき、ゆるりが視界に入った。
はるかにわからないように、口元に指を当てている。

(黙れってことか…)
飯田は従った。

「担任はうざいし、勉強はつまらないしさ。それに、お父さんに内緒にしてたけど、彼氏もいたの。この間別れたけど」
飯田はぎょっとして目を見開いた。
ゆるりがまた黙る合図を送ってくる。
とりあえず、そうか…と頷いた。

「最近疲れてるねってよく言われるんだよね。この間過呼吸になっちゃったし、見て、顔もカッサカサで荒れちゃったよ。全部ストレスだと思う」
そう聞いて飯田はハッとした。

「…はるか、もしかして、疲れてるんじゃないか?中学まで友達付き合いも苦手だったはるかが、生徒会に部活、友達と遊んだりデートしたり、バイトも最近たくさん入れてただろ?」
「…。」
「しかも最近は担任や彼氏のことでストレスも感じてたんだ」
「…。」
「疲れて、目が回っちゃってるんじゃないか?」
飯田がちらっと前を見ると、ゆるりは頷きながらおにぎりを握っている。

「頑張ったな、はるか」
そう言って背中をポンポン撫でた。
「…触らないでよ。キモい」
「キモいはないだろ」
そう言い返してからゆるりを見ると、細い目と目があった。
(マズイ…すぐ言い返してはだめだ)
飯田は深呼吸した。

「お湯冷めちゃってると思うので、新しいのどうぞ。サービスです」
ゆるりが新しいお茶漬けを出した。
「す、すみません」
飯田がお辞儀をする。
「昔さ、まだおじいちゃんもおばあちゃんも一緒に住んでなくて二人だったとき、夕御飯にコンビニのおにぎりをこうやってお茶漬けにして食べたよね」
そう言ってはるかは嬉しそうにお茶漬けを啜る。

「そうだったな」
2人はなるべく一緒に夕御飯を食べることを約束して帰った。

あれから、気持ちが揺らいでやめたいとはるかが呟く時は、なるべく飯田は話を聞いてあげているらしい。
アルバイトはやめてもっと親に頼れと格好つけてみた、と笑っていた。

とりあえずはるかはなんとか高校に通い続けているらしい。

「最近飯田さん来ないっすね」
みわちゃんが嬉しそうに言った。
「そうだね」
ゆるりも嬉しそうだ。

※この小説(ノベル)"おにぎり屋"の著作権はみー*さんに属します。

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