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蜉蝣-kagerou- (完結作品)

作:怨-on- / カテゴリ:未分類 / 投稿日:'09年10月8日 19:10
ページ数:6ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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四章 生と死

翌日、私はいつも学校に行く時間より少しだけ遅れて家を出た。
幸い昨日学校に行かなかったことは、
親にはバレていないようだった。

私は意味もなく、ただ真面目に学校へ行っていたので、
先生は風邪だろうとでも思ったのだろう。
自宅への連絡がなくて助かった。

家から一番近い図書館は学校へ行く方向と同じ電車に乗らなけれならず、今その電車に乗れば顔見知りの一人や二人とは出会ってしまいそうだった。

なので、私は駅の近くの古本屋で時間を少し潰してから行くことにした。
昨日寝る前にはすでに今日古本屋へ立ち寄ることも計画済みだった。

私は店の中に入り、小説の棚を端から端まで適当に眺めていた。
手にとって読んでみようとは思わなかった。
ただここで何かしら私の求めているものが見つかる気がした。
それだけだった。

一つ目の棚を見終えて、
二つ目の棚を終盤のほうまで見たその時だった。

黒い表紙に白い文字で「生と死」と書かれている本を見つけた。
私はただその文字だけに引き寄せられるようにしてその本を購入した。

代金を支払う時、店の人はどう思っただろう。
朝から来て「生と死」と書かれた本を買う。
そんな学生がいるだろうか。

「きっといないな・・・」
私はそう呟いて公園のベンチに座った。
もう図書館に行く気はなかった。

この本の中に私の望む全ての答えが詰まっている。
そんな気がしたからだった。
目次を見てみると、
一章 死 二章 生
とだけ記されてあった。

私はその場で本の隅々まで読み切った。
どれぐらいの時間座っていただろうか。
お腹が減り、お尻が痛くなっていた。

やはり私の望む答えはこの本にあったと思った。
生についても、死についても私は深く理解した、そう思った。

たかが数十年しか生きていない餓鬼が何を、と
大人たちは笑いそうだが、その時の私は満足していた。

生と死の文献を読んで、
私が心の奥深くへと刻んだ言葉、それは死の章
「人はいつか必ず死ぬ、だから死は間違いではない」
という一行だった。

私はその言葉に後押しされているような気分だった。
人はいつかは必ず死ぬんだ。
それが遅いか早いかだけの違い。
私はそれを罪なんかじゃないんだと自分に言い聞かせていた。

生と死の葛藤から、
私の中の虚無感は広がっていた・・・。

※この小説(ノベル)"蜉蝣-kagerou-"の著作権は怨-on-さんに属します。

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