自作の歌詞・詩(ポエム)・小説(ノベル)等のクリエイティブ系コミュニティサイト

ようこそ ゲスト さん

投稿した小説(ノベル)にコメントがもらえるコミュニティ

小説(ノベル)

蜉蝣-kagerou- (完結作品)

作:怨-on- / カテゴリ:未分類 / 投稿日:'09年10月8日 19:10
ページ数:6ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

[広告]

一章 灯火


誰の為に生れてきたのだろう。
幼い頃には抱かなかった疑問を私は抱いていた。

私は誰かに虐めを受けたこともなければ、
そういったことをしたことがあるわけでもない。

誰にもなるべく関わらず生きてきた。
独りが寂しいと思ったことはなかった。
ただ時折迫りくる虚しさだけがいつも私の胸を締め付けた。
それは誰かが埋めることができるような虚無感ではなくて、
私自身どうしていいか全くわかっていなかった。

しかしそう感じだしてしばらく後に
ある出来事が起こった。
それが天機だったのかどうかは分からないけれど。

ある学校からの帰り道、
私は人が死ぬのを目撃した。
飛び降り自殺だった。

その場に居合わせたのは道を歩いていた私と
あと数人の人達だけだった。
飛び降りた人は即死ではなくて、痛みに呻き苦しんでいた。
すぐに救急車を呼べばよかったのだけれど、
あまりにも突然の出来事で誰もそれをすぐに行動に移せなかった。

私はそこで初めて人の命の灯火が消えていくのを見た。
痛みに歪んでいた表情は何事もなかったかのように静寂に沈み、
痛みに震えていた体はその動きを止めて。

私は消えていくその命の灯火を何故か美しく感じた。
そしてこうも思った。
「羨ましい。」
何故そう思ったのかは分からない。
気が動転してそう思ってしまったのか、そうでないのか私には分からない。

ただその刹那、胸にいつも抱えていた虚無感が、
少し薄らいだような気がした。

そしてこう思った。
私は、死にたがっているのだと。

※この小説(ノベル)"蜉蝣-kagerou-"の著作権は怨-on-さんに属します。

この小説(ノベル)の評価
評価項目評価数
合計 0
[広告]

この小説(ノベル)のURLとリンクタグ

この小説(ノベル)のURL:
この小説(ノベル)のリンクタグ:

コメントを書く

登録済みのユーザーは ログイン してください。
登録済みでない方は 新規登録 してください。

新規メンバー登録(無料)
第4回みんなのライトノベルコンテスト「しまのわライトノベルコンテスト」
広島で開催!コスプレをはじめとするジャパンカルチャーイベント「コスカレード」
  • 公式サークル みんなの歌詞
  • 公式サークル みんなの詩(ポエム)
  • 公式サークル みんなの小説(ノベル)
  • 公式サークル みんなのイラスト
  • 公式サークル みんなの写真(フォト)

ランキング

※ここでは2018年5月17日のデイリー表示回数ランキングを表示しています。※同順位者が多すぎる場合はすべてを表示しきれない場合があります。

サポートサイト

J@P