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魚と雷 (執筆中)

作:merongree / カテゴリ:青春/友情 / 投稿日:'13年1月26日 11:48
ページ数:3ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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2 でも神について隠すことろがあるなと思った

「神がケータイ会社で、」と全然ロマンのないことを私は電気消しながら言った。
さいしょ電気をいちいち消さないと寝られないというのが、手動っぽいといって
エリーが笑ったものだけれど、いまでは電気を消すのが作法だと思っていて、率
先して消してくれる。「私たちがガラケーなのは認めるよ、でもさそいで思った
んだけれども、」うん、ってエリーが言った。「『滅んじゃったけどいい機能』
ってのもあるじゃん。前、写メをとってさ、それが3Dになるっていう機能が出て
きたことがあった、もう全然前のね。でもまったく流行しなかったし、その後も
そんな機能が当たり前にはならなかった。でもケータイ会社は進化としてやった
ことだし、一部のケータイ使ってた人間はその機能があったことを覚えてるよね。
でも残るものと残らないもんとがある、」ケータイの話している積りだったけど、
エリーのともすれば弱点みたいに見えるようなところに言及する話になるって、
自分でしゃべりながら分かっていたから、話すときに勇気が余計に要った。エリー
もそんな私の緊張を見抜いて、分かって、堪えてたような感じだった。いま言わ
れることを弱点のようには決して、捉えていなかったと思うけれど。「機能を、
考えてるのが神だってのは分かったよ、でもその機能が、いいかわるいか、残
すか残さないか決めているのが、神じゃないんだなっていうのもいまの話を聞
いてて思った。本当にケータイみたいに出来上がって、機能を付け加えられて
いるんだったらね、私らが。神がこれはいい機能だって、付け加えるよね、機
能を。神はいい機能だと思って、新たな機能を与えるんだよね。それを取捨選択
することはケータイ自身にはむりだろう、ってさんざん言ってたから、ケータイ
を使ってるがわだよね。私たち、ケータイでしかなくて、ケータイで話すことま
で出来ていないような気がするんだよね。どうも、私らを物だと眺め切っている、
エリーみたいな大人びた宇宙人のための商品っていう風に感じたよ。さっきの殺
伐とした話聞いていてね。で、私らの機能の取捨選択してるのって誰なの、エリ
ー?」ってダイレクトに訊いたら「私は興味がないから直接それに関わったこと
はないけど」って言われた。「いまもし参加しないかって誘われたら、あんたを
叩いただけでいろいろ分かるようにしてあげるのに」って言われた。スマホ化?
「ずるいなあ、私らだって自分で自分の機能を決めてプライドをあんたほど持
てみたいと思うよ。他人に決めて貰うなんて私ら馬鹿みたいじゃん。エリーとか
ほかの宇宙人もみんなそうだっていうなら我慢できるけれど、エリーとかはそう
じゃないんでしょう?  滅ぼす機能とか自分で決めている派でしょつったら、うん
って凄い真剣な顔つきになった。プライドが高くて大人びているわりには凄い
繊細というか地雷持ちな感じだから話していて気を使う星のひとだよ。「うん、
そうだね、それが決められるアプリっていうのがあって、それを使っているから
」「え、ごめん、何を?」「自分で自分をどうするか、自分で使わない機能を
削除できるアプリが入っているかどうか。」いいなそれ、それがあれば、少し
は宇宙にいても、ましな気持ちになれるのかなとか、ましすぎてほかの猿の惑
星とかを侵略しにいったりしちゃうのかな、自分らのほうがましであるという
手応えを感じるためだけに、とか思った。「でもさ、神ってなんか完璧なのか
と思っていたらそうでもないんだね、」と言ったらエリーがまたきょとん、と
した。あのエリーが完璧であることを疑わないという時点で、なんか本当に
完璧らしくみえるものなんだな神って、と思った。エリーがくそまじめ過ぎて
完璧だと勘違いしているもの、という説を私は捨てなかった。「え、だってさ、
要らない機能とかつけちゃうんでしょ?  私らに。で、この機能がいいか悪い
かって、部下っていうか作品であるあなたたちに任せてるんでしょう?  そんな
に神が神らしく、完璧なものだったら、優れているかどうかなんて判断する
必要もないだろう、部下で子供のあなたたちからみて、そうと分かるような
ミスとかしないだろう、ダサいもんとか作らないだろうと思ったけど、エリー
たちが判断して優れている機能を残す、ってことを任されている、あなたたち
の方がセンスが上なんだな、っていうのが意外だったの。進化って神ひとりで
勝手に考えてやってるっていうもんじゃないんだね」私は完全に意図した訳
じゃなかったけれど、エリーを挑発したように思った。「神は完璧だよ、区
役所の書類に間違いがないみたいに」え、区役所の書類間違ってたことある
って、親戚から聞いたことあるよ、昔はいい加減だったからって、と言ったら
「昔の神も新しい神もなく、ずっと完璧なんだよ、仕事をしているんじゃなく、
仕様を表しているだけだから」つまり平らな壁が平らであり続けるために、あ
えて球体を潰したりしないのと同じ、完璧以外でありようがないっていうのが
神なの、って淡々と言われた。私はちょっと当てがはずれた。「ケータイ会
社でたとえているとき、ケータイの機能をアップデートしているのは神だ、
ケータイが自力で機能を追加できるわけでも、削除できるわけでもない、って
いったけど、実際につけられたあとで機能の善し悪しを判断するのが、神で
ない宇宙人だっていうこと隠してたじゃん。言わなかっただけっていうか、
話さなかったじゃん。あたかも神が全部やってるのに鈍感だねーみたいな
こと言ってたから何か違和感あったけど、あれは何で?  私らをケータイと
していじってのに罪悪感とかあって、悪いことだと思ってたから?」わるい
けどその発想はなかった、って言われた。「決められたことをやっているだけ
だから全部。だから悪いと思うなんてないよ、決められてないことをやるとき
は自分が良いと思うことをやっているだけだしね」あとから考えると最後のは
あきらかにエリーとしては余計なことだったと思う 神に動揺したり昂奮したり
する理由が分からないと言っていたけれど、彼女とてとても動揺するだけの何
かを、神にたいして持っていたんだろうと思う。それも宇宙人としてただ生活して
いるだけで 「君らの機能をつけたり外したりしているのは、まだ君ら自身がその
選択できないから、まあ出来ないのをいいことにこっちが半ばお役目として、半ば
好き勝手にやっているだけで、間接的には君らに頼まれてやってるぐらいな気持ち
だからな、こっちは」「じゃそう言えば良かったのに、そんなことぐらい普通に
言いそうだのに、エリーは」面倒で説明しなかっただけ、いま話したでしょう、
とか、なんか子供っぽいことを言い出すので(神が弱点なのはそっちの方じゃない
か、って言ってやりかった。でも言ってしまえるほど彼女をにくんだり怒ったり
していたわけじゃなかった。むしろ、完璧を引き受けてくれていたらいいと思っ
ていたエリーが動揺することが腹立たしく、苛立たしいと思った)「つうかさ、
私らがエリーに頼んでるんじゃなく、神に頼まれてやってることじゃん。私ら
に与えた機能を考え直すの。それって私らが出来ないからというより、もともと
神が出来ないからやってあげてるんじゃないの?」とか言ってしまった。何とか
言い繕って優しいことを言おうと頑張ったけれど、うまく言葉が出てこず、
「何でも話してくれるみたいだけど、こっちが気づかなきゃ言わないことがあ
るよね、エリー。神が完璧じゃないっていうこと、一人で何でも出来るわけじゃないっ
ていうこと。嘘つくわけじゃないし、ケータイ会社とか区役所みたいなもんと
か分かりやすく言ってはくれるし、私らが期待するほど偉大じゃないとか仕様
だとかいうけれど、万能じゃないよねどうやら。神を手伝っているひとたちが
外側にいることとか、手伝っているパートのことは話そうとしないよね。何で」
布団のなかでデコをばしっと叩かれた。スマホで写真を拡大するときみたいな
指でこうばしっと。つまりデコピンなんだけれど。「ああ、こうやって、あな
たの頭のなかみをぐわって変えられたらいいのに、」とか言われた。「私、
エリーを追い詰めるようなことを言った?」と尋ねたら「いやなんか頑張って
話してるから放っておいただけ」とか腹のたつことを言われた。こっちは何か
頑張ってエリーの言ったことを理解しきろうと努めていたというのに。「神が
完璧なことには変わりはないよ、万能でないというのはそうかもしれない」
というからよっしゃ、って顔をした。たまには宇宙人に家畜以上の考えを持っ
ていることを認められたい。「神は無限に機能を編み出せるんだけれど、それ
も神が何かに到達するために編み出しているものじゃなくて、完璧であること
を持続するうちに、神の輪郭から溢れてしまったものを私らが拾ってるだけな
んだよ。神の一部だったけれど、もう使わないものっていう基準でしかないし、
地球みたいなせせこましい環境では確かに、うまく効果を発揮できるものと
そうでないものとが混ざっている。それをとりあえずすべて搭載してみて、
やっぱりこれはあまり効果を発揮しないとか、ケータイに負荷をかけるとか、
俺が個人的にオサレだと感じないとかの理由で外したりしているの。神から
出てきたものはとりあえず全部つけてみることにして、なるべくその機能に
産声だけはあげさせてあげるようにしている。その機能のために壊れた、
いわゆる絶滅してしまった種もあるけれどね。それは君らへの愛より、私ら
宇宙人が神への愛を優先しているせいだろうね」神への愛などという、倫理
の教科書にでも出てきてすげーエリーにバカにされそうな言葉が出てくると
は思いもよらなんだ。「じゃ神への愛で、自分が神を手伝ってあげないと神
が神っぽくいられないということを、私らにさっき隠したんだ」私は地球人が絶滅
させられることを、このとき辞さなかったと言ってもいい。エリーが怒るかと
思った。「君らがどこまで理解できるまでアップデートされているのか、直接
君らの頭に関わっていないから、何とも言葉に出来なかったのよ、どう聞こえ
るんだろうとか不安になって」「え、じゃあ話してみてよ、分かるかもしれない
じゃん」と言ったら「もうやってる」って言われた。タップすると理解する、って
いう機能は、つけた奴が多少悪趣味なんじゃないかって思うよ、って彼女は言った。
「ケータイは声を認識するけれど、タップされると何をしようとしているのか理解
するよね、どんどん人間に近くなっていっている。あれは画面に唇をつけたみたい
で、どうも気味がわるい」私は寝返りをうって凍ったように動かなくなったエリー
の痩せた背中をみた。食欲はないとかどうにでもなるとかいってあんまり普段も
コーヒーとかお茶ばかりで済ませているのだけれど、実害はないのか気になった。
私の神についての追求で、実害とかあったんだろうかと思った。エリーが昂奮し
て怒ったしるしだと思ったデコピンを、されたところを触った。そうやって何か
が読み取れるはずもないんだけれど、エリーが私ほど感傷的な気分で神について
ある側面を隠しているわけじゃないんだ、ということが読み取れた、気がした。
それにエリーは嘘をつかないと思うので、神が溢れてこぼしたものがあり、それ
を私らに搭載しているのが宇宙人なら、私らを直接に進化させているのは、エリ
ーとか先輩の宇宙人なんじゃないのか、そっちが神なんじゃないのかって気がした
。だってエリーから聞いた神は、ただ熟れているだけで何も考えていないじゃない
の。

※この小説(ノベル)"魚と雷"の著作権はmerongreeさんに属します。

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