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小説(ノベル)

花魁アンプリファイア (執筆中)

作:怨-on- / カテゴリ:ライトノベル / 投稿日:'12年11月11日 12:29
ページ数:8ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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壱.紫の夢


禿(かむろ)の少女が江戸の町を進んで行く…。

買われた時、彼女は六歳だった。
買われたとは言っても、「女」としてではない。
勿論、見目美しい少女であることに間違いはなく、
忘八(ぼうはち)にも将来有望な少女として期待されていた。
忘八とは遊女屋の当主のことを指す。
少女は幼くして当主の目に止まり、親の借金の傍らで買い上げられたのであった。
名は「柴乃」、紫と乃でシノ。
禿の柴乃は、呼出しの先輩である静流(しずる)と共に茶屋へと客を迎えに行く途中である。禿(かむろ)とは、花魁と呼ばれる人々の雑用をする者を指す言葉であり、呼出しとは花魁の中でも一番下層に位置する茶屋へ客を迎えに行く遊女を指す言葉である。
静流は柴乃の先輩であり教育係であった。

「柴乃や、失礼のなきようになぁ」
妙に語尾を伸ばして話すのは廓言葉(くるわことば)の為ではあるが、他の花魁の人々に比べても静流は良く通る声で語尾を伸ばす。
柴乃に向けられた視線はとても優しいものだった。
「わかっております、静流様」
柴乃は静流の目をしっかりと見据え応える。
柴乃は呼出しの先輩達の中でも静流のことを母のように慕っていた。
幼くして遊郭に引き取られた柴乃を今日まで世話をし、大切に面倒を見てくれた静流を柴乃はいつしか母のように思っていた。
「ほんに、お天道様が眩しいなぁ。今日はよき事がおきそうでありんす」
静流は目を細め空を眺めている。
目的の茶屋まであと少しの場所であった。
今日は、散茶の良寧(よね)様のお客様である左衛門様のお迎えを静流と共に柴乃は仰せつかっていた。

茶屋へと入るとそこはただひたすらに豪華。
豪華としかいいようがない。一体どれほどの金が此処で使われているのだろうか。左衛門様は今夜で三度目の時を良寧様とお過ごしになられるのである。
花魁には取り決められた厳しい制約がある。
先ず、第一に花魁には茶屋を通して取り次いでもらわねばならないこと。
第二に一度目では話すことも客は許されず、花魁に客として相応しいかどうかを見定めされる。
第三に二度目でやっと花魁のほうから客の側へと近づくが、一度目とほぼ変わらず基本的には一度目と同じである。
第四に三度目となると「馴染み」として認められ名前の入った膳と箸が用意される。
これによってやっと床入れが可能となるのである。

柴乃は左衛門は恐らく良寧様の目には敵わぬと思っていた節があったが、
どうやらその読みは外れていたらしい。
今宵、良寧と左衛門は「馴染み」となるのである。

柴乃には夢があった。
いつか花魁の中での最高位、太夫(たゆう)となって見目美しくはなくとも自らを愛してくれる男性が現れてくれることを願った。
借金によって囚われたこの体を解き放ってくれる男性が現れてくれることを柴乃は願っていた。

-壱.紫の夢-完

※この小説(ノベル)"花魁アンプリファイア"の著作権は怨-on-さんに属します。

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