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三つの言葉が織りなす物語 (執筆中)

作:たっぺい / カテゴリ:ショートショート / 投稿日:'11年9月24日 22:18
ページ数:12ページ / 表示回数:回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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【ぶどうパン、恐竜、お菓子】

 ミーンミンミンミン……。
     ジージージージー……。
  シャワシャワシャワシャワ……。

 数種類もの蝉たちが奏でる鳴き声の輪唱。
 聞いているだけで汗が溢れ、苛立ちが募っていく。
「あっつい!!」
 じりじりと熱気のたち籠もる畳敷きの和室の中央で少年は恐竜のような咆哮でそう叫ぶ。
「まぁ、夏だしな」
 それとは対照的に、冷めた声で少年の友人は呟く。
 当然のことだが、声の調子は冷たいが相変わらず室内の温度は下がらない。

「お前の部屋って冷房ないの?」
 暑さに耐えかねた少年は文明機器に頼ろうと友人に縋る。
 しかし、部屋の持ち主はエアコンを作動させるような素振りは見せない。
「あるよ。でも、冷房つけると電気代もバカにならないし何より体力が落ちる」
「良いじゃん、別に」
 その楽天的な物言いに友人は頭を抱える。
「あのな……、……まぁいいや。扇風機なら別に構わないけど」
「腹減った。何かお菓子ない?」
「……ごめん。こんなに人を殴りたくて仕方がないのは生まれて初めてだ」
 友人の手はぎりぎりと力強く丸められていた。
 手を広げてみると、手のひらには爪がくい込んだ痕が残っている。


「……これ」
 ぱさり、と畳の上にビニールが落ちる軽い音がした。
 少年は、何だろうと思いそれを摘み上げる。
「パン?」
「それしかなかったから」
 握り拳二個分くらいの大きさのパン。
 表面には点々と、皺の寄った黒い果肉が見られる。

「お前は食べないの?」
「いい。お腹空いてないし」
「そう」
 ばりっ。
 ビニール袋を空ける音とかぶって、もう一つ別の音が混じった。

 ピッ。

 その機械音が鳴ると、部屋に設置されているエアコンが作動した。
「今度だけだからな」
「う、うん」
 徐々に部屋の温度は下がっていくのとともにパンを口に運んでいく。

 もむもむもむもむもむもむもむもむ…………。

※この小説(ノベル)"三つの言葉が織りなす物語"の著作権はたっぺいさんに属します。

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