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イライラしていた。
講義はいつものように騒然としており、至る所で学生達おのおのによって、無駄に私語が飛び交っている。
それはいつものことではあるのだが、憂鬱と苛立ちもまた、いつものこととしてのし掛かってくる。
だがそのざわつきにも慣れたのか、それともとっくに諦めたのか、教壇に立つ講師も気にした風もなく、ただ淡々と授業を進めていく。
彼は何の感情も持たぬまま、終了の時間までそれを続けていく、それが、この講義なのだ。
黒板には、読み取られることを破棄されたかのような、乱雑な文字が書き連ねられている。
その黒板の文字を、一人、ただただノートへと書き写していく。
周りの人間達は皆、何も理解していない。
彼らは、自分勝手に蠢いているだけにしかすぎない。
彼らにとって世界とは、彼らの中だけで完結しているのだろう。
誰も自分を理解していないし、理解しようともしていない。
だがそれは、自分も同じだ。自分もまた、彼らを理解できないし、理解しようとも思わなかった。
解り合わない互い。
それなのになぜ、彼らと自分が同じ世界にいるのだろうか?
みんなみんな、いなくなってしまえばいいのに。
この世界が、自分一人だけのものだったらいいのに。
ただ、そう祈った。
※この小説(ノベル)"ヒトリノセカイ"の著作権は第1回みんなのライトノベルコンテスト作品さんに属します。
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