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鮮やかな季節 (完結作品)

作:第1回みんなのライトノベルコンテスト作品 / カテゴリ:みんなのライトノベルコンテスト(フリー) / 投稿日:'08年3月3日 22:17
ページ数:6ページ / 表示回数:1回 / 総合評価:0 / コメント:0件

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4.その後

 8月最後の日、俺は夏休みの宿題に明け暮れていた。
 夏休み前に作った学習計画表は何の為にあるのやら。
 ピンポーン♪ピンポンピンポーン♪
 インターホンが鳴ったので1階に下りて玄関のドアを開けた。
 「はい……あ、……加奈子さん」
 「こんにちは。雅紀いる?」
 「今日は出掛けてますよ」
 ちらりと加奈子さんの様子を見ながら言ってみた。
 「美咲とデートしてるんです」
 加奈子さんは、がっかりした風に言った。
 「なーんだ、せっかく来たのに。そうだ、裕紀君は暇?」
 「いえ、夏休みの宿題が……」
 「えー、宿題なんてすぐ終わるでしょ? 雅紀に聞いたんだけど裕紀君もテレビゲームが好きなんだって?」
 「え? はい、好きですけど……」
 加奈子さんは家に上がり、俺の部屋に置かれたテレビゲーム機器をテレビに繋いだ。
 「加奈子さん?」
 大きめの可愛いトートバッグから四角いものを取り出し、パッケージを俺に見せた。
 「ジャジャーン!! 今日は、これを雅紀に預かってもらうために来たんだ」
 「それ……うわ、マジ!?」
 発売されたばかりのゲームで、お金が貯まったら買おうと狙っていたゲームソフトだった。
 「おばあちゃんからゲーム禁止令が出ちゃったから、私がおばあちゃん家にお世話になってる間は雅紀に私のゲームソフトを預かってもらうことにしたんだ。私もたまにここに来てゲームさせてもらうつもりでね」
 
 俺は夏休みの宿題をすっかり忘れて、加奈子さんとゲーム対戦で盛り上がった。途中、喉が渇いたので2人分の麦茶をコップに注ぎ、おぼんにのせて部屋に持っていった。
 「あの、聞いていいですか?」
 「なぁに?」
 「加奈子さんって兄貴のことが好きなんですか」
 麦茶を飲みかけていた加奈子さんは急な質問に咳き込んだ。
 「雅紀はただの友達。趣味も合うし一緒にいて楽しいけど裕紀君の思ってるような感情はないよ」
 あからさまにホッとした顔をしていたのだろうか、加奈子さんは俺の顔を見てプッと笑った。
 「美咲ちゃんにとってはさ、私みたいなのが近くにいると不安になるだろうね。でも、まぁ、2人うまく行ったみたいでよかったよ。私のおかげかな」
 今度は俺が咳き込んだ。
 「どこらへんが加奈子さんのおかげなんですか」
 「それはね。私がいたおかげで美咲ちゃんは自分の気持ちに気付いたんじゃないかなぁと思うのよ。雅紀とは小学生の頃から一緒に行動してて、やたら雅紀のこと見てる子がいた。それが美咲ちゃんだった。で、機会があったから直接聞いたの。雅紀が好きでしょって。そしたら違う、そんなんじゃないってムキになったから、ああやっぱりねって思ったわけ」
 「で?」
 「そういうことがあったから美咲ちゃんは恋してるって気付いたんじゃないかと」
 「そうかなぁ……。加奈子さんが何もしなくても上手く行ってたと思いますよ」
 「そうかしら?」
 「そうですよ」
 
 日が傾きかけたころ、加奈子さんは帰っていった。
 一息ついたとき、視覚にあるものが映って、はたとした。
 夏休みの宿題が終わってない!!!
 結局、すべてが片付いたときには日付が変わっていた。













※この小説(ノベル)"鮮やかな季節"の著作権は第1回みんなのライトノベルコンテスト作品さんに属します。

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